一般公開セッション
一般公開セッション
今回のSSI2023では、基調講演、シンポジウムを、Zoom配信で、関心を持つ一般の皆さまにも公開いたします。
以下の基調講演、シンポジウムにご関心をお持ちの方は、ここをクリックし、フォームにアクセスいただき、参加申込をお願いいたします。
大会3日前までには、アクセス情報を、フォーム入力いただいた電子メールアドレスにお送りいたします。
- 日時: 9月16日(土)13:15-17:45
- 実施形式・会場:立教大学会場よりZoom配信
- 参加費: 無料
基調講演「情報的健康の実装に向けて」
鳥海不二夫(東京大学大学院工学系研究科教授)
- 2023年5月末に共同提⾔「健全な⾔論プラットフォームに向けて ver2.0―情報的健康を、実装へ」が提案された.
- 本提言では,ver.1.0で提案した「情報的健康」を再定義し,教育・リテラシーの問題,広告をめぐる問題,生成AIの影響など新たな社会問題にフォーカスしつつ 言論空間をめぐる現在の課題を多くの方々と共有し「情報的健康」を実現するための環境構築にむけ広く社会に問いを発信している.
- 本講演では共同提言の内容を中心に,情報的健康実装に向けた活動について紹介する.
シンポジウム 「デジタルトラストとは何か」
JST-RISTEX23年度新規公募プログラム「情報社会における社会的側面からのトラスト形成」とのコラボレーション
シンポジウム概要
- 科学技術振興機構(JST)社会技術研究開発センター(RISTEX)が実施する、SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム「情報社会における社会的側面からのトラスト形成(デジタル ソーシャル トラスト)」からプログラムのマネジメントチームが登壇し、それぞれの研究発表を行うとともに、プログラムの持つ課題意識から情報社会における「トラスト」の問題について多角的に議論します。
発表者・タイトル・要旨
- 湯淺墾道(明治大学)「デジタル社会のトラスト:世論・選挙を中心に」
- SNSやサイバー攻撃を通じた世論誘導や選挙干渉は、2016年アメリカ大統領選挙やイギリスのEU離脱国民投票(Brexit)を契機として注目されるようになり、民主政へのトラストを毀損するものとして、各国で対策や法規制が行われるようになっている。しかし、自由な世論の形成と民意の表出は民主主義の基礎であるため、法規制の強化は民主主義に逆行しかねない。各国の法規制の動向を比較しながら、世論や選挙を中心としたトラストの維持・確立の方策について検討する。
- 平和博(桜美林大学)「チャットGPTをめぐるディストラスト」
- 爆発的な生成AIブームの発火点となったチャットGPTは、その発展に大きな期待がかかる一方で、様々なディストラストの焦点にもなっている。高度なテクノロジーとその広がりの規模・スピードは、「空前」としか表現しようのない社会変化の可能性と脅威を同時にもたらす。公開から1年もたたずにG7や国連安全保障理事会の議題として取り上げられたことが、そのインパクトを物語る。チャットGPTをめぐるディストラストとは何か。登場から10カ月のニュースの動きをもとに、整理する。
- 小笠原盛浩(東洋大学)「ニュースメディアのトラストと偽・誤情報」
- 偽・誤情報の問題は年々深刻さを増しており、OECDでは民主主義の危機と指摘している。一方、ニュースメディアに対するトラストは各国で低下傾向にある。メディアのトラスト構築が 偽・誤情報対策と位置付けられることもあるが、トラストと偽・誤情報はどのように関連しているのだろうか。2022年参院選調査データの分析結果をもとに報告する。