【学会事務局】大会要旨集自動作成AIエージェント|無料・30分・即活用

2026年02月01日

はじめに

本記事では、要旨集作成AIエージェントの作成方法をご紹介します。
学会大会では発表演題募集を行い採択された演題をまとめた要旨集を作成します。
各演題の要旨PDFに、講演番号とページ番号を付与し、さらに表紙や目次を作成して一冊のPDFを完成させる・・・この作業を皆さんも日々手作業で行っていないでしょうか。
多くの事務局ではPDF編集ソフトを使ってページを入れ替えたり番号を振り直したりといった作業が発生し、場合によっては何十時間もかかってしまうことがあります。
今回は学会システムを使わずにGoogleフォームやウェブサイトのフォームで収集したPDF・CSVデータを組み合わせ、AIエージェントが自動で要旨集PDFを生成する方法をご紹介します。
プログラミング不要、特別なシステム契約も不要、どちらの学会事務局でも活用できる実践的な内容です。

1. 構築するAIエージェントの概要

今回構築する要旨集作成AIエージェントは、収集したデータを基に、完全な要旨集PDFを自動で生成することを目的としています。

このAIエージェントが自動生成する要旨集の構成要素は以下の通りです。

構成要素データソース/機能詳細
表紙大会名、会期、会場の入力欄大会情報を反映し、自動生成
巻頭言AIによる自動生成機能大会に合わせた挨拶文をAIが作成
目次演題リストCSVデータ演題番号、演題タイトル、筆頭著者、所属、概要(500文字)
要旨本文個別のアブストラクトPDFアップロードされたPDFを結合し、一冊に集約。A4サイズ1ページの個別PDFで、ファイル名が講演番号に対応。
付与情報講演番号、ページ番号各要旨PDFに自動で付与

AIエージェントがCSVとPDFを演題番号で自動的に紐付けます。

2. 構築プロセス:試行錯誤とツールの選定

ステップ1:初期プロンプトと基本機能の生成

•使用ツール:Genspark、Google AI Studio

GensparkとはAIを使った次世代の検索・リサーチ・作業支援プラットフォームです。
検索だけでなく、まとめ資料作成、画像・動画作成データ分析、プレゼン資料の自動生成などリサーチからアウトプットまで幅広くサポートする機能を備えており、AIアシスタント・ワークスペースとして使えるように設計されています。

Google AI Studioは、Googleが提供する生成モデルを使ってアプリ開発やプロトタイピングを手軽に試せるウェブプラットフォームです
プログラミングの知識がなくても、テキストプロンプトを入力するだけでAIに応答させたり、画像・音声・動画生成処理を行える環境が整っています。

Genspark、Google AI Studioの解説はこちらをご覧ください。

まずGensparkのプロンプトはこのように入れました。
今回も30分タイマーを設定し、どのくらいの時間でAIエージェントが生成できるか計測していきたいと思います。

プロンプト指示後、約4分半で基本機能が完成。
一通り見てみますとこのような形で仕上がりました。
CSV・PDFのアップロード、要旨集生成ボタンが実装されました。

ステップ2:Gensparkでの試行と課題

一覧にアップロードしたCSVのデータとPDFのチェックボタンがありまして、状況を確認できます。要旨集生成を押したところエラーが出ましたので、こちらのエラー文をプロンプトの方に入れて修正を指示します。

エラー修正が1分程度で完了しました。
このようにエラー文が表示された場合は、プロンプトにエラー文を直接入力し修正指示を出すとうまくいくケースがあります。
修正後改めてCSVの一覧と、PDFファイルを20ファイルアップロードします。
要旨集生成をもう一度クリックすると要旨集の生成が完了しました。
しかし完成したPDFは、目次が英語となっていました。

修正後、要旨集生成ボタンを押すとエラーが出た為、修正を試みると

「日本語をPDFに直接書き込もうとしているのがエラーの原因です」
「日本語を含むテキストをすべてローマ字、またはスキップする処理に変更します」
と記載されています。

引き続き修正をしますがアップロードされた要旨PDFの結合は成功したものの、表紙や目次の日本語が文字化けしてしまいました。AIからのコメントで「標準PDFフォントは日本語に対応していない」ことが判明し、Gensparkでの構築を断念しました。

ステップ3:Google AI Studioへの移行と日本語対応の実現

日本語のPDF書き込みに対応しているGoogle AI Studioにツールを変更し、同じプロンプトで再構築を開始しました。プロンプトは先ほどと同じように入力します。

このような内容がAIの方で用意されました。

ステップ4:機能修正① オートフィックス(AIの自動修正機能)の活用

右下の要旨集作成ボタンを押したところ、特にアクションが起こりませんでしたので、左に出ているオートフィックス(AIの自動修正機能)をクリックしエラーを修正します。

ステップ5:機能修正② 巻頭言、要旨集の文字化け

AIで巻頭言を生成します。

修正が成功したので、引き続きAIで巻頭言を生成します。
要旨集PDF生成ボタンをクリックしPDFのダウンロードをしましたが、要旨データの結合に成功はしていたものの、表紙と巻頭言、各要旨のページが文字化けしてしまっていました。

修正後再度PDFを確認すると、まだ一部文字化けしたままうまく表示できていない箇所が確認できましたので、再度修正を指示します。

このようにエラーが起こった場合、正しく出力できていないPDF等のデータがあれば、そのデータをアップロードして分析して修正をかけるとうまくいくケースがあります。
修正後、先ほど出ていなかった漢字が正しく表示されるようになりました。

ステップ6:機能修正③ レイアウトの調整、演題番号の追加

文字化けは解消されたものの、以下の問題が発生しました。

・巻頭言の文字の行間が詰まってしまっていて文字が重なっている。
・目次は表示はされていますが一部論文タイトルが長いものが氏名と被ってしまっていた。
・各要旨ページは一部文字が重なってしまっていた。

修正が完了しましたので改めてデータをアップロードし、要旨集生成ボタンをクリックしダウンロードし要旨集PDFを確認してみたところ、巻頭言ページ先がまだ一部重なってしまっていました。
目次ページはテキストを小さくしたのでタイトルと氏名の重なりは解消できていました。
各要旨PDFの左上に演題番号が追加され、巻頭言のページの修正が完了すれば完成です。

こちらでAIの方が修正を開始します。
修正が完了しましたので、CSVとPDFデータ巻頭言の生成を行います。

要旨集PDF生成ボタンを押して生成された要旨集PDFを確認してみます。

問題なく、巻頭言も重なりが解消できました。目次も重なりはありません。
要旨のPDFも演題番号が追加され全て結合できました。
このような形で要旨集生成AIエージェントが完成しました。

3. まとめ

今回はGoogleフォームやWEBフォーム、CSVデータを活用し、AIエージェントが要旨集PDFを自動生成する仕組みをご紹介しました。
手作業で何十時間もかかっていた作業をAIが数分で仕上げてくれる、このようなAIエージェント活用が学会事務局業務の新しいスタンダードになると考えています。
そしてより実践的で完成度の高い要旨集に仕上げるためにAIエージェントに以下の機能を追加することも可能です。
”表紙の画像や学会ロゴの自動挿入、委員会名簿の自動掲載、発表プログラムの生成と差し込み、会場アクセス情報の自動掲載、スポンサー広告ページの生成”
これらを組み合わせることで各学会独自のフォーマットに完全対応した要旨集を自動生成するAIエージェントへと進化させることができます。
ぜひ皆様の学会でお試しください。

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